30Mar
気温の変化や環境の変化があっても体内の環境を一定に保つよう調整する役割を担うホルモン。人間同様に犬にもホルモンバランスが重要です。
下垂体、膵臓(すいぞう)、副腎(ふくじん)、甲状腺(こうじょうせん)、上皮小体(副甲状腺)、生殖器などから作られ、血液やリンパ液によって全身に運ばれます。これらの分泌器官が異常をきたすとホルモンのバランスが崩れ、さまざまな症状(病気)を引き起こします。
ホルモンの病気 早期発見のポイント
- 水を良く飲むようになった
- 抜け毛が多くなった
- 元気がなくなった
- 情緒不安定になった
いつもと違う症状がみられる場合はかかりつけの動物病院で診察を受け、早期治療を受けましょう。
内分泌系の病気
糖尿病
膵臓から分泌されるインスリンが不足して起こる病気です。血液中に糖が増え、さまざまな不調を引き起こします。適切な治療を受けずにいると命にかかわる危険もあります。
食事療法に加え、症状が重い場合は毎日インスリン投与が必要な場合もあります。予防の為には毎日のカロリー摂取に気を付け、適度な運動を心がけるとよいでしょう。
甲状腺機能低下症
高齢の大型犬に多く、甲状腺から分泌されるホルモンが減少する病気です。元気がなく食欲もないのに太り、ふけが増え脱毛が増えます。
また、突然攻撃的になるなど、情緒不安定になる傾向もあります。甲状腺ホルモン剤を投与すると症状の改善が見込めますが、完治は難しいと言われています。
病気予防
糖尿病は肥満が原因の一つで、与えすぎない食事を心がけると予防することもできます。
愛犬にとっては数百グラム太っただけで問題なのですが、飼い主さんからすると太ったかどうかの判断が難しいのも現実。そこで、毎日のお手入れの際に少し意識するだけで、早期発見につながる項目をチェックしてみましょう。
・おなか
おなかを触って骨の感触があるかどうか。腹部に脂肪が多いと肥満の疑いがあります。
・腰
くびれがあるかどうか。脇腹の骨が浮き出て見えている場合痩せすぎに注意です。
・背骨
背骨の感触が触ってみて感じられるかどうか。
毎日のお手入れで気になることがあれば、かかりつけの動物病院で見てもらい、早期発見で快適な日常を送れるように心がけたいものですね。